遺言書の用紙はどのようなものを使ったらいいでしょうか?

司法書士柴田あゆみ

2019年05月22日 09:58

平成30年に民法(相続関係)が改正されたためか、
遺言書についての相談を受けることが増えてきましたので、
皆様がよく疑問に思われることを、少しずつ書いていきます。

Q:遺言書を書こうと思うけれど、用紙はどのようなものを使ったらいいですか?

A:
用紙・用具について、法律上制限はありません。
←注意 法務局の自筆証書遺言保管制度を利用する場合、用紙はA4サイズと規定されました(令和2年6月)ので、ご注意ください。


しかし、遺言書が効力を生じるまでに長期間を要する場合もあるため、保存に耐えうるものが望ましいです。
筆記用具については、変造防止の観点から、鉛筆ではなく、ボールペン、万年筆が望ましいです。

また、改正後は、財産目録をワープロ書きで作成してもOKになりました。
この点に関しては、後日、詳細を書きますが、用紙についての注意点が1つ。
     ↓
1枚の遺言書に手書き部分と、手書き以外の部分(印刷など)を混在させてはいけないということです

  つまり、自筆部分の用紙+別紙としてワープロ書きの印刷を綴るのはOK
       自筆部分とワープロ印刷を1枚の用紙に収めてしまうのはNG

  
このように、遺言書には、細かいルールがあり、知らずに作成してしまうと、無効だった・・・ということもあり得ます。
せっかく作った遺言書が無駄にならないように、正しい知識を身につけたいですね。


写真は、お世話になっている出版社の営業さんからいただいた、令和元年記念のしおり。
娘の名前の漢字が歌に入っているのが少しうれしい
 
  
法務局における自筆証書遺言書保管制度を利用する場合、用紙はA4サイズと規定されました(令和2年6月)ので、ご注意ください。
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